10数年前と街の雰囲気はどう変わってる? 沼津駅から千本浜までぶらり沼津街歩き


伊豆半島の付け根にある静岡県沼津市。伊豆は知っているけど、沼津はあまり知らないという人もいるかもしれません。

そんな沼津には、海に山に、さまざまな観光スポットがあるんです。深海魚水族館や魚介系の飲食店がならぶ沼津港、ハイキングができる愛鷹山、沼津アルプスという愛称もある香貫山、ダイビングスポットとして人気があり、海水浴もできる大瀬崎、松林が続き、富士山の眺望がすばらしい千本浜など。

そして、沼津駅周辺には、昭和の雰囲気を感じる建物がところどころ残る商店街や、個性的な飲食店があります。かつて、沼津は東海道の宿場町でした。しかし、戦災で町は焼け野原に。沼津の町並みは、戦後に再建されたんだそう。

近年、沼津の商店街には、営業していない店舗がかつてより増えている印象。この流れをどうにかしようと、最近、空き物件を活用すべく「リノベーションまちづくり」という活動が動き出しています。

実は、10数年前、僕は沼津駅から徒歩10分くらいの場所に住んでいたことがあります。かつて、沼津駅周辺には、個性的でおすすめしたくなる飲食店がいくつかありました。

今回、沼津駅南口から千本浜公園まで、街歩きしました。かつて通っていた飲食店は果たして残っているのでしょうか? かつての雰囲気と現在の風景をお伝えします。

仲見世商店街をゆく


沼津駅南口から千本浜公園まで直線距離で2Kmくらい。雑居ビルや大型の店舗がある沼津駅南口からすこし歩くと仲見世商店街の入り口があります。かつては、仲見世商店街には、いくつものパチンコ屋、お菓子屋、カフェ、古着屋などが並び、週末には、高校生などの若い人から、年配の方まで幅広い年齢層の方が多く歩いていました。

現在は、パチンコ屋など、シャッターを閉じている店舗が目につきます。今回訪れたのは平日ということもあってか、かつてのイメージより人通りが少ない印象。しかし、通りに椅子を並べた新しいカフェ、アクセサリー屋、地物の野菜を売る店など、気になる店があって、まだまだ頑張っているようです。



2,300mくらい続く仲見世商店街の終点あたりにあった本格的で家庭的な中華料理店。中国か台湾の出身と思われるご主人が調理する料理にほれこみ、当時、通っていたのですが、店はすでに営業していないようです。そばにあったタトゥー屋も閉まっていました。一方、活気がある八百屋がそばにあり、リノベーションした趣のあるカフェができていました。

アーケード名店街



仲見世商店が終わると、続いてアーケード名店街。アーケード名店街にも、かつては、いくつかのパチンコ屋、総菜のテンジンヤ、金物屋などが並んでいました。わずか100mくらいのアーケード名店街にパチンコ屋が2軒もあり、人通りも多かったのですが、今はシャッターを閉じてしまっている店舗が目につきます。でも、飲み屋のような飲食店、仏具店などが営業していました。

個性的な名店たち



アーケード名店街から一区画離れ平行している通りにあるのが総菜パン屋「桃屋」。桃屋は、ハムかつサンド、カツサンドなどのメニューがあり、ソースに甘口、辛口を選べるシステムがユニーク。沼津に引っ越ししてきたばかりのとき、地元の人に最初におすすめの店として教えてもらったのが桃屋。ことあるごとに桃屋に訪れていました。

今回、ここでパンを買い、千本浜で食べようと目論んでいたのですが、桃屋のシャッターは閉じてしまってました。一瞬どきりとしましたが、どうやらたまたま休みだったよう。ほっと胸をなでおろします。



そして、桃屋のすぐそばに横丁があり、そこに店をかまえるのがうなぎ屋「うなよし」。うなよしもまだ営業しています。沼津市のそばにある三島市。うなぎが有名な三島にあるうなぎ屋の名店の一つが「うなよし」。三島のうなよしは絶品。でも、ここのうなぎも、とてもおいしくて、当時よく訪れていました。ところで、三島のうなよしと、このうなよしの関係があるのか、かつて店の女将に尋ねたら、同じ店名だけど両店は、まったく関係ないのだそう。



このあたりには昭和の雰囲気の建物がいくつか残っています。建物がかわいらしく昔から気になっているのがこのパン屋さん。かつて住んでいたことからすでに店はやっていませんでした。



アーケード名店街が終わるところにあるのが近江牛専門店「古安」。創業は明治元年。一階は肉屋、二階は洋食屋。三階はすき焼きなどの和食。古安は、まだ営業していました。すき焼は一度だけ訪れたことはあります。女将が肉を焼いてくれ、まさに絶品。

二階の洋食屋は、三階に比べリーズナブル。しかし、こちらも絶品。洋食屋にはじめて訪れたときに食べたカレー、かにサラダがおいしくて、この店に通うようになりました。店に訪れる度に毎回、カレーとかにサラダをオーダー。あるとき、店の女将さんに「たまには他のを食べなさい!」といわれたことを思い出します(笑)。




古安から少し歩くと、将棋会館と洋食屋「千楽」が並んでいます。訪れたときは閉まっていましたが、千楽もまだ営業しています。テレビが流れ、食べてすぐ帰らず、人たちがのんびりしている昭和の雰囲気の食堂でした。かつはやしライスが、独特な味わいです。

そして、千本浜へ




さらに南に歩くと、住宅街になります。かつて、そこに点在していた店が、スーパーたまごや、コロッケなどの総菜屋、干物屋、そして、歌声喫茶なんてのもありました。当時の店舗はそのまま残っていますが、すべて営業をやめてしまったようです。しかし、かつてはたしかなかった(と思う)カレー屋が営業していました。






そして、松林の千本浜公園を抜けると千本浜。ここの雰囲気は、かつても今もまったく変わりません。ここに訪れているのは観光客だけでなく、地元らしき人も。

階段に座ってリラックスすると、とんびの声がたまに聞こえ、気分がなごみます。今回はあいにく富士山は見えませんでしたが、ここからの富士山の眺めは格別なんですよ。

最後に


当時のお気に入りの店がいくつか残っているのは、やはりうれしいです。営業をやめてしまった店、一方、新しくできた店があったりしているけど、今の沼津にも、たしかにかつて感じた沼津らしさがありました。

かつては街のあちこちにあったけど、数が少なくなっている印象を受けた店舗が、パチンコ屋と古着屋。もしかしたら沼津に限らない、社会の流れがあるのかもしれません。

もし機会があったら、ぶらりと沼津に立ち寄ってみてはいかがしょうか?

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