こんな経験はじめて!離島なのにオープンなんです。愛媛県弓削島
(この記事は、2017年3月下旬の訪問記です)
離島をいくつか巡ったけれど、こんな経験は、はじめてかもしれません。それは、外から訪れたぼくに、あいさつや、おしゃべりをしてくれること。
島を歩いていると、すれ違う人が挨拶してくれます。年配の方。そして、若い方も。訪れた店でも、終わらないおしゃべり。
そんな愛媛県弓削島の訪問記を以下のトピックでお伝えします。
- 弓削島はこんな島
- 挨拶してくれる島の人
- お好み焼き屋、西野へ
弓削島はこんな島
島の西側。因島の造船所が見えます。西側は島だらけです。 |
島の東側の眺め。弓削島の東側は島はあまり見えません |
弓削島と佐島は橋で佐島とつながっています |
隣の佐島とは、橋でつながっているけど、本土とは橋でつながっていない”離島”であるのも弓削島のポイント。
”離島”に訪れるとき、利用するのが船。波に揺られ、海を眺めたり、考えごとをしていると、普段の生活から気持ちが切り離されるように感じます。
島に集落はいくつかあり、一番大きな集落は下弓削。
集落を歩いてみます。細い道が交差し、道ぞいに昔ながらの木の壁を焼いた黒い建物があったり、わりと新しい建物が並んでいたり、商店があったり。生活感を感じることができます。
歩いていると気づくのが、床屋、美容院がなぜかいっぱいあること。この島の人口のわりに多すぎるように感じます。気になる島の不思議の一つ。
そして、弓削島には、お好み焼き屋さんが何軒かあります。
島を歩いていると、すれ違う年配の人があいさつしてくれました。若い人も。
買い物をしたくて、道をゆくおばちゃんに店を尋ねると、「どこから来たの?」とおしゃべりしながら、店まで一緒に連れてきてくれました。店に着いたら、今度は、その店のおばちゃん達の話が終わりません。
外から訪れた人にも、とてもオープンな印象です。
昼を過ぎたのでどこかで食事をしましょう。向かったのは、いくつかあるお好み焼き屋の一つ、西野。西野がある場所は、上弓削集落の港のそば。
西野の店の前に立つと、まだ昼だというのに、やけに盛り上がっている雰囲気が店の中から伝わってきます。入るのにしばし躊躇したけど、思い切ってのれんをくぐりました。
店内に居たのは、数人のお客さん。
昼から飲んでるおじちゃん。
持ち帰りの注文を待ってる風なおばちゃん。
あと二人おじちゃん。
カウンターの中にいるおばちゃん、おじちゃん。
客のみなさんは、固まってるわけでなく、店のあちこちに散らばっているのですが、みんなでおしゃべりしているようです。少々圧倒されながら、成り行きでカウンターに。
お好み焼きは、いわゆる広島風でしょうか。そば、うどんを選べます。頼んだのは、そば。目の前で焼いてくれたお好み焼きは、うまい!
そうこうしているうちに、店内の会話の輪の中に入れてくれました。
「弓削商船は、昔はえらく厳しかったんだぞ。(注、弓削島には、弓削商船高等専門学校があります。)学生が目上の人に道ですれ違うと、腰を90度に折り曲げて挨拶してたもんだ。」
「校内の上下関係も相当厳しかったらしいぞ。それに耐えきれなくなって、ある学生が寮を脱走し、ボートを手漕ぎして、因島に脱出したこともあったなあ。」
笑う一同。
脱走の件がきっかけかどうかはわかりませんが、「弓削商船に、今は、そんな厳しさはまったくない。」のだそう。
先ほど通りを歩いているときに挨拶してくれた若者は、弓削商船の学生なのかも、ふとそんなことが頭に浮かびます。
話は、アコウという魚の話に。島では、アコウという魚が釣れるらしい。高級魚なんだとか。
アコウを見たことないと言ったら、冷蔵庫から出してくれたアコウ。お好み焼き屋さんなのに、いろいろあるんですね。
「じゃ、味見させてあげる。」とアコウを出してくれました。身がしっかりしていて、うまい!
この店にいる方々もそうですが、この島の人はどうしてこうオープンなんでしょうか。
「因島に日立造船があって、そこに勤めている人がこっちに住んだりしてるよ。」と店のお母さん。
「おれもここに、越してきたんだぞ。」
「この先に、久司浦(くじら)という集落がある。そこには、くじらさんが住んでいるだぞ。」
続くおしゃべり。もはや、本当なのか嘘なのか、わかりません。
島ののんびりした時の流れを感じつつ、面白い方々とお会いできて、楽しいひと時を過ごせました。
島にはこんな風景もあったりします。まだまだ、探求しがいがありそう。
下弓削集落の街並み |
島に集落はいくつかあり、一番大きな集落は下弓削。
散髪屋 |
美容室。奥に海が見えます |
この床屋さんの店構えは、ぼくのお気に入りです |
床屋。まだまだある |
集落を歩いてみます。細い道が交差し、道ぞいに昔ながらの木の壁を焼いた黒い建物があったり、わりと新しい建物が並んでいたり、商店があったり。生活感を感じることができます。
歩いていると気づくのが、床屋、美容院がなぜかいっぱいあること。この島の人口のわりに多すぎるように感じます。気になる島の不思議の一つ。
お好み焼き屋 |
お好み焼き屋 |
あいさつしてくれる島の人
島を歩いていると、すれ違う年配の人があいさつしてくれました。若い人も。
買い物をしたくて、道をゆくおばちゃんに店を尋ねると、「どこから来たの?」とおしゃべりしながら、店まで一緒に連れてきてくれました。店に着いたら、今度は、その店のおばちゃん達の話が終わりません。
外から訪れた人にも、とてもオープンな印象です。
お好み屋、西野へ
お好み屋さん、西野 |
昼を過ぎたのでどこかで食事をしましょう。向かったのは、いくつかあるお好み焼き屋の一つ、西野。西野がある場所は、上弓削集落の港のそば。
西野の店の前に立つと、まだ昼だというのに、やけに盛り上がっている雰囲気が店の中から伝わってきます。入るのにしばし躊躇したけど、思い切ってのれんをくぐりました。
何人か帰った後の店内 |
店内に居たのは、数人のお客さん。
昼から飲んでるおじちゃん。
持ち帰りの注文を待ってる風なおばちゃん。
あと二人おじちゃん。
カウンターの中にいるおばちゃん、おじちゃん。
客のみなさんは、固まってるわけでなく、店のあちこちに散らばっているのですが、みんなでおしゃべりしているようです。少々圧倒されながら、成り行きでカウンターに。
お好み焼き屋なのにおでんもある!? |
目の前で焼いてくれます |
できあがり |
お好み焼きは、いわゆる広島風でしょうか。そば、うどんを選べます。頼んだのは、そば。目の前で焼いてくれたお好み焼きは、うまい!
そうこうしているうちに、店内の会話の輪の中に入れてくれました。
「弓削商船は、昔はえらく厳しかったんだぞ。(注、弓削島には、弓削商船高等専門学校があります。)学生が目上の人に道ですれ違うと、腰を90度に折り曲げて挨拶してたもんだ。」
「校内の上下関係も相当厳しかったらしいぞ。それに耐えきれなくなって、ある学生が寮を脱走し、ボートを手漕ぎして、因島に脱出したこともあったなあ。」
笑う一同。
脱走の件がきっかけかどうかはわかりませんが、「弓削商船に、今は、そんな厳しさはまったくない。」のだそう。
話は、アコウという魚の話に。島では、アコウという魚が釣れるらしい。高級魚なんだとか。
アコウ |
アコウを見たことないと言ったら、冷蔵庫から出してくれたアコウ。お好み焼き屋さんなのに、いろいろあるんですね。
アコウ |
「じゃ、味見させてあげる。」とアコウを出してくれました。身がしっかりしていて、うまい!
この店にいる方々もそうですが、この島の人はどうしてこうオープンなんでしょうか。
「因島に日立造船があって、そこに勤めている人がこっちに住んだりしてるよ。」と店のお母さん。
「おれもここに、越してきたんだぞ。」
おじちゃんの一人は、都会からの移住者でした。
弓削商船の学生は、全寮制で、島外の人がほとんどだとか。弓削商船があったり、島外に勤めたりと、往来が盛んなのが、オープンな理由の一つなのかもしれません。
「この先に、久司浦(くじら)という集落がある。そこには、くじらさんが住んでいるだぞ。」
続くおしゃべり。もはや、本当なのか嘘なのか、わかりません。
最後に
島ののんびりした時の流れを感じつつ、面白い方々とお会いできて、楽しいひと時を過ごせました。
島猫 |
砂浜 |
夕日 |
街並み |
島にはこんな風景もあったりします。まだまだ、探求しがいがありそう。
この島には、「何もない。」と、西野のおばちゃんは笑います。果たして、どうでしょうか。
【注意】2017年5月7日に島を再訪しました。その際、お好み焼き屋、西野さんは、”しばらく休業”とのこと。またの再開を楽しみにしています。ご訪問される方は、別途、ご確認後、訪問されるとよいかと思います。
・場所:愛媛県上島町弓削島
・アクセス:アクセス方法はいろいろありますが、必ず、”船”に乗ります。
主な起点は、尾道、今治、福山、因島などがあります。
【注意】2017年5月7日に島を再訪しました。その際、お好み焼き屋、西野さんは、”しばらく休業”とのこと。またの再開を楽しみにしています。ご訪問される方は、別途、ご確認後、訪問されるとよいかと思います。
・場所:愛媛県上島町弓削島
・アクセス:アクセス方法はいろいろありますが、必ず、”船”に乗ります。
主な起点は、尾道、今治、福山、因島などがあります。