開業予定ゲストハウス訪問記。昔から今に至る暮らしを感じる街だった。愛媛県内子町。


明治時代からの古い街並みが残る愛媛県内子町。
街歩きが、人気あるらしい。
木蝋というロウソクを生産し栄えたんだとか。

街並みの1画に、築170年の古民家があります。
それをリノベーションし、ゲストハウスにするそう。

ゲストハウスプロジェクトをメインで推し進める方は、山内さん。
山内さんを訪ねて、内子町、ゲストハウスにおじゃましました。

古い街並みを歩いてみると、観光地化がそれほど進んでおらず、昔から今に至る、人々の暮らしを感じることができる、素敵な街でした。

内子町の街歩き、ゲストハウス、訪問レポートをお伝えします。

山内さんを訪ねて


山内さんは、神奈川から内子町に地域おこし協力隊になるため移住されたそう。
今年の春に任期を終えたばかり。
任期中に、「一目ぼれ」した古民家を見つけます。
その古民家を、ゲストハウスにすべく、リノベーション真っ最中。
今年の夏にオープン予定とのこと。

ところで、内子町には、ドイツ人と日本人のご夫婦が営むドイツ料理店があるらしい。
その店は、密かに人気があり、この店を目的として、街を訪れる人もいるとのこと。

「ゲストハウスも、訪れる人の目的の一つになるとうれしいですね。」
「内子町は、古い街並みが有名ですが、魅力がある人もたくさんいます。
その方々と旅人さんをつなぎたいなと思っています。」と山内さん。
そういえば、竹を加工し、日常の生活道具を創ってる職人さんの店を見かけたのを思い出します。

床を張り替える


古民家は、解体工事がちょうど終わったところ。
建物の中に入ると、存在感がある太く、黒い柱、そして、土壁に目をうばわれます。
時の流れを感じる木と土の風合いが、建物内に凛とした空気感を漂わさせているよう。

昔、建物には囲炉裏があったそう。
そのすすで、柱は黒くなっているらしい。

実は、その柱は、シロアリ被害にあっていたそう。
元からある柱と新しい柱が接ぎ木されています。
昔ながらの柱を活かしつつ、接ぎ木されている、大工さんの技術に驚きました。

黒瓦の屋根が続く


建物の屋上に上がると、古い街並みの家々の黒瓦の屋根が視界に拡がります。
通りを歩いて見かける古い街並みと、一味違う風景でした。

内子の街は、今も人の暮らしそこにある

井戸端会議

井戸端会議


街歩きすると、道端で井戸端会議をする方々を何度か見かけました。
観光客の方も街にいますが、そこに暮らす人々もいらっしゃって、日常があるのを感じます。

通学風景

通学風景

石畳を通学する子供たち。
子供たちが意外に多く住んでいるようです。
街に子供たちがいると、なんとなく街が元気なように感じます。

おじいちゃんのお手伝いをするお孫さん。お客さん役をしている

日常の生活品を移動販売するおじいちゃんとそれを手伝うお孫さんを見かけました。
お孫さんは、お客さん役。
こんな風景にも出会います。

「街を元気にしたいと頑張っている仲間がいます。それもこの街のいいところです。」と山内さん。
「実は、あそこに住んでる人とは、まだよい関わりができていないんです。」と正直に打ち明けます。
山内さんの街での暮らしは、まだまだ手探りで、現在進行形。

昔から今に至る人の暮らしがある


ゲストハウスの前で、山内さんとおしゃべりしていると、隣の家からおじいちゃんが出てきました。
そして、おしゃべりに加わります。
おじいちゃんは、92歳だそう。

「この家は、昔は、竹を丸ごとこの家に入れて、細かくし、樽を作っていた職人の人が住んでいたんだよ。」とゲストハウスを見ながら、話すおじいちゃん。

おじいちゃんが、まだ小さいとき、当時ここに住んでいた職人さんとこんな会話をしたそう。
「坊は、大きくなったら何になる?」と職人さん。
「樽職人になる!」とおじいちゃん。
「坊は、賢いなあ。」と職人さん。

近くの古民家を見ながら、「あそこは、傘職人が住んでいたんだ。」とおじいちゃん。
傘職人さんとも、こんな会話を。
「坊は、大きくなったら何になる?」と職人さん。
「傘職人になる!」とおじいちゃん

そんな、子供時代でしたが、戦争を経て、果たして、学校の先生になったそう。

「あの家は、布団の綿を新しいのに交換する職人さんの家。あそこは。」
違う古民家を見ながら、話は続きます。

3人で、おしゃべりしていると、道を行く人が、おじいちゃんに「どうも!先生!」とあいさつし、通り過ぎていきます。

最後に

街の周囲の緑があざやか

花がきれいに咲いている季節

街のカフェの中庭


山に囲まれている街。
今回訪れたのは、新緑の季節。
街並みの背景が、緑なのも印象的でした。

昔からの暮らし、今の暮らし、そして、未来の暮らしを少し感じることができました。

最近、地方に移住し、何か新しい小商いや、ものづくりをはじめる方が増えているように感じます。
それは最近の流れだと思っていました。
しかし、実は、昔の人々も同じように、街に移り住み、その土地で新しいことをしてきたようです。

過去から未来に至る「暮らし」がある内子町を訪れてみてはいかがでしょうか。

案内


場所、愛媛県内子町。J
アクセス、R松山駅から普通電車でおおよそ1時間。

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