【インド紀行文2】想像もしてない体験に出会うには、一歩前に歩みでること。ニューデリー。


「寺に写真を撮りに行こう」と隣の兄ちゃんに誘われ、訪れた寺院。

そこで出会えたのは、
ニューデリーという大都市、騒々しい雑踏の中で、そこは、ぽっかりとたたずむ静寂と信仰の世界。
さらに、インドの人々の支える人、支えられる人が交差する場。
兄ちゃんの日常。

兄ちゃんとの出会い


雑踏の通りに行きかう人、自転車、車、牛、トゥクトゥク。
いろいろと通りを行き交います。

忙しそうな人たち

暇そうな人たち


スクールバスっぽい。子供は大切にされてそう。

毎朝、だいたい同じ時間に、道端に座り、チャイを飲み、通りをぼんやりと眺めていました。
当初は興味津々なだけだったけど、徐々に見えてきた街の日常風景。
忙しそうな人、ぜんぜん暇そうな人、子供は大切にされてそうなど。

その日も、チャイを飲んでいると、隣にいた地元の人らしい兄ちゃんとおしゃべり。
話しはじめたきっかけは忘れたけど、何気ない日常会話。

私が写真を撮るのが好きと知ると、「この先に寺があるから案内するよ。いい写真が撮れると思うよ。」と兄ちゃん。
兄ちゃんは、ネパールから来たネパール人らしい。

ちょっと怪しいかもしれないと思いつつ、兄ちゃん一人だし、怪しい展開になったら逃げよう、それよりも行ってみたかったので、行ってみることに(注1)。

雑踏を抜けると静寂と信仰の寺院が

露店が連なる通り

たどり着いた寺院

少し歩き、露店がつらなる雑然とした通りを抜けしばらくすると、そこに思いがけず静寂と参拝する人がいっぱいいる寺院が。

頭に巻く用スカーフ

スカーフをまく兄ちゃん

寺院に入るには、頭にスカーフのようなものをまくらしい。

広い広場


寺院の本堂の入り口には門番のような方々が

寺院の本堂の入り口に門番のような人たちが。
すんなり本堂の中に入る兄ちゃん。
私が入ろうとすると、門番の人に入るのはダメと止められます。
すると、門番の二人が口論を始め、果たして中に入れてくれた。

本堂に入るには、どうやら、お礼をしてはいるらしい。本堂の中は、静寂と信仰の世界。

沐浴する場

静寂の世界

そして、寺院を出ると、沐浴する場が。
雑踏のそばに、こんな静寂の場があるなんて。

社会貢献の施設に


チャパティを生地から作る人々

輪に加わって一緒にチャパティをつくります


そして、兄ちゃんが、違う建物に行こうと合図します。

建物に入ると、人が輪になって何かしてます。どうやら、チャパティ(ナンのようなもの)をこねているらしい。
兄ちゃんが「こっちに来い」と首をふり、チャパティを作っている人たちの輪に入ります。

何でチャパティをこの人たちは作ってるのか?何で私も輪に入るのか?そもそも、ここは何?ハテナだらけで、要領がまったくわからない私。

横の人が、何事もないかのように私を場に受け入れ、生地と棒を私に手渡します。
なんだかよくわからないけど、横の人を見ながら、生地を棒で転がすと、不格好なチャパティができて、面白い。



チャパティをしばらく作り、施設の中を探検してみることに。こちらは、チャパティを焼いている人たち。


こちらは、カレースープを作っている人。
大鍋が学校の給食のよう。

どうやら、この施設は、食事をとれない人たちに無償で食事を提供する施設らしい。ここにいる人たちは、社会貢献活動をしているよう。

あの混沌とした雑踏のそばにある静寂と信仰の世界。
そして、このような施設があること、旅人である私を何事もないかのように受け入れる度量の広さ、交差する驚きが。

そして、帰り道、


「いい写真撮れた!?帰ろう。」と兄ちゃん。
たいした距離ではないが、帰りは人力のツゥクトゥクに。
なんてことはない話を兄ちゃんとします。

「そう言えば、あの寺は入場料をおれが出したから出してくれ」唐突に兄ちゃん。
”来たか!”と一瞬思うが、同時に、そんな悪い奴ではないと感じてる私。
”おれは、お前を悪い奴じゃないと思ってるんだよ。”とつぶやきます。
すると、何も言わない兄ちゃん。
そして、話題は変わり、また何気ない会話に。

実は、兄ちゃんは仕事をしてないらしい。
旅人にこんな風に付き合えるのは、たしかに仕事をしてないからできることかも。
”やはりお金を少し渡そうか”と思う私。

そして、元いた場所に戻り、
「じゃ!」と兄ちゃん。
「じゃ!ありがとう!」
お金の話をしない方がいいと思い、別れました。

最後に


混沌とした雑踏のそばの静寂と信仰。
支える人、支えられる人。
旅人を何事もないかのように受け入れる度量の広さ。
兄ちゃんの日常。
ちょっと前のあの通りのチャイの時間には、想像もしてない出会いが。

一歩前に歩んでみるというのも、思いがけない出会いのきっかけの一つなのかも。

(注1)今回はケースは、歩きでそこにいく、兄ちゃん一人、どこかの店や、あやしい路地等に入ろうとしたら逃げようと思い、一緒に。リスクがあるケースも多そう。怪しい店に連れていかれたり。後日、違うケースで、だまされたこともありました。【声をかけて来る人は危ない】が基本そう。

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『誰かの旅の小さなきっかけになれたら』

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